運命の彼と極上の愛を〜夫の不倫の証拠集めの為に雇った探偵の彼は、沢山の愛で私を満たしてくれる〜
 あれから杉野さんと共にコンビニへ行った私は必要な物を買い揃え、ついでに夕飯もという事でコンビニ弁当を買って部屋へ戻って食事を済ませた。

 食事を終えてから暫く、お風呂のお湯を沸かしてくれた杉野さんは、

「お風呂、先入っていいよ。疲れただろうからゆっくりしてきて。入浴剤とタオル、それから寝間着になるような服も用意しておいたから」

 私がお風呂に入れるよう色々準備を整えてくれた上でそう声を掛けてくれた。

「すみません、わざわざ……でも、私が先に入ってしまっていいんですか?」
「レディーファーストだよ。俺はちょっと仕事のメール返さなきゃならないから気にしないで」
「分かりました、ありがとうございます。それじゃあ、お先にお風呂借りますね」

 彼の気遣いに感謝しつつ、私は下着などを持って一人浴室へと向かった。

 シャワーを浴びて今日あった嫌な出来事を全て洗い流し、私はお湯に浸かる。

 今こうして落ち着く空間に居れば居る程、明日家に帰らなきゃならない事が苦痛で仕方が無い。

 だけど、いつまでも杉野さんの家で世話になる訳にもいかない私は溜め息を零した。

(早く、貴哉に離婚を切り出したい……もう、限界だよ……)

 そして、ついにはそんな弱音を吐いてしまった私は泣きそうになるのを必死に我慢してお風呂から上がっていった。
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