運命の彼と極上の愛を〜夫の不倫の証拠集めの為に雇った探偵の彼は、沢山の愛で私を満たしてくれる〜
これは貴方のスーツのポケットから出て来たもの――そう言えば済む事かもしれないけど、それじゃあ不倫に気付いている事がバレてしまう。
だけど、このままじゃ殺される。
そう思った私は何とか貴哉を押し退けると、床に落ちていたお守りを拾い上げて玄関へと走って行く。
「待てよ、こらっ!!」
ドアノブに手を掛けようとした刹那、あと少しのところで貴哉に追いつかれた私は靴の上に倒され、棚に置いてあった花瓶を貴哉が手にした瞬間、もう駄目だ、終わったと思い、藁にもすがる思いで手にしていたお守りに向かって「助けて!!」と叫んでみると、
殴られる寸前、ピンポンとインターホンが鳴り響いた。
この騒ぎで隣近所の人が通報したか、様子を見に来たのかもしれない、そう感じた貴哉は私を見えない場所へ押しやると、確認もせずに玄関のドアを開けた。
「何すか?」
「こちら、小西 璃々子さんのお宅で間違いありませんよね?」
「……そうですけど?」
「今しがた、女性の悲鳴のような声が聞こえてきましたけど、もしかして彼女に何かありました?」
「あ? んなもんしてねぇし、何もねぇよ。それよりも、何なんだよお前は」
「ああ、申し遅れましたが私、こういう者です」
「……は? 弁護士……?」
来訪者を前にした貴哉は焦りの色を浮かべていた。
ドアの陰に隠れる形で蹲っていた私には来訪者の姿は見えなかったけれど、声ですぐに分かった。
現れたのは他でも無い杉野さんで、探偵という事を隠す為か、弁護士と名乗って貴哉を黙らせていた。
だけど、このままじゃ殺される。
そう思った私は何とか貴哉を押し退けると、床に落ちていたお守りを拾い上げて玄関へと走って行く。
「待てよ、こらっ!!」
ドアノブに手を掛けようとした刹那、あと少しのところで貴哉に追いつかれた私は靴の上に倒され、棚に置いてあった花瓶を貴哉が手にした瞬間、もう駄目だ、終わったと思い、藁にもすがる思いで手にしていたお守りに向かって「助けて!!」と叫んでみると、
殴られる寸前、ピンポンとインターホンが鳴り響いた。
この騒ぎで隣近所の人が通報したか、様子を見に来たのかもしれない、そう感じた貴哉は私を見えない場所へ押しやると、確認もせずに玄関のドアを開けた。
「何すか?」
「こちら、小西 璃々子さんのお宅で間違いありませんよね?」
「……そうですけど?」
「今しがた、女性の悲鳴のような声が聞こえてきましたけど、もしかして彼女に何かありました?」
「あ? んなもんしてねぇし、何もねぇよ。それよりも、何なんだよお前は」
「ああ、申し遅れましたが私、こういう者です」
「……は? 弁護士……?」
来訪者を前にした貴哉は焦りの色を浮かべていた。
ドアの陰に隠れる形で蹲っていた私には来訪者の姿は見えなかったけれど、声ですぐに分かった。
現れたのは他でも無い杉野さんで、探偵という事を隠す為か、弁護士と名乗って貴哉を黙らせていた。