運命の彼と極上の愛を〜夫の不倫の証拠集めの為に雇った探偵の彼は、沢山の愛で私を満たしてくれる〜
 いっその事、不倫相手に乗り換えればいいのにとさえ思うけれど、今の状態で責め立てても言い逃れ出来ない不倫の証拠を抑えておかなければ良いように言いくるめられるのがいいところ。

 きちんと証拠を提示しなければ、私は身一つで捨てられる事にもなりかねないのだ。

 だから、女の影があると分かったその日から、自由が無い私は働く事も出来ないので、まずは自由になるお金を作るべく、家計をやり繰りしたり、独身時代から持っていた服やバッグやアクセサリーを売り捌いて、少しずつお金を貯めてきた。

 その貯めたお金で探偵を雇って、証拠を集めて貰う為に。

 頼む探偵は、もう決めてある。

 暇潰しにやっていたSNSで何となく呟いたら、良い探偵がいると紹介されたから。

 正直誰でも良かったけど、その人は格安の金額で依頼を請け負ってくれて、偶然にも同じ市内に住んでいるから頼み易いというのが決め手だった。

(……準備は整った。早速明日、依頼をしに行こう)

 ある程度のお金を集められた私は明日、美容院を理由に外出をして、依頼をお願いする為に探偵事務所を訪れる事に決めていた。
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