運命の彼と極上の愛を〜夫の不倫の証拠集めの為に雇った探偵の彼は、沢山の愛で私を満たしてくれる〜

　しかも、驚くべき事実は他にもあった。

「実はですね、小西様にお伝えしなければならない事がもう一つありまして……ご主人にはもう一人、頻繁に会っている女性がいるんです」
「え……？」
「私が確認した限り、二週間の間に三回は会っていました。お相手は同じ職場の別の部署の女性社員、日比谷(ひびや)　華(はな)。二十八歳です」

　何と貴哉にはもう一人不倫相手がいるようで、その人は先程の女性と似ていて派手めな外見をしていて、貴哉と同じ会社の社員だった。

　これは予想外過ぎて、言葉が出て来ない。

「私が見る限り、一番は紺堂さん、二番は日比谷さんといったところかと思いますが、女性の方はまさか小西様(奥さん)以外にライバルがいるとは思っておられないと思うので、ご主人は余程上手くスケジュール管理をなさって好きな時に好きな女性と会うよにしているのでしょう」

　一人でも許せないのにまさかのもう一人の存在に頭を抱えたくなる。

　一つ言える事は、貴哉は本当は派手な女が好きだという事。

　私に地味な格好をさせていたのは元から好みでは無いからなのか、それとも、あまりお金を掛けて欲しく無かっただけなのか……そんなところだろうと思った。

　貴哉の秘密を知れば知る程怒りしかない。

　そんな私を憐れむように見つめてくる杉野さんは、惨めな気持ちになって落ち込んでいる私にとある提案を持ち掛けてきた。

「小西様さえ宜しければ、少しばかり追加料金は掛かりますが、ご主人に復讐をしませんか？」と。