可愛い私は同級生のイケメンたちに溺愛される

第一話 バカ

「ぶりっ子まじきもい」

「調子乗りすぎだろ」

「いいよね。可愛いだけでちやほやされて。」


飛び起きるようにして目が覚める。

(夢か…)

「はぁぁ。」

悪夢で目覚めが悪い上に、今日は月曜日だ。

学校に行かなければならない憂鬱感と眠気が襲う。

そんな気持ちを押し殺すようにしてベッドから出て、背伸びをする。


洗顔をして、化粧水に乳液、日焼け止めを塗る。

日焼け止めがムラなく濡れるように綺麗に丁寧に伸ばす。

髪の毛にオイルを塗りながら今日の髪型を決める。

「髪型どうしよう……今日はポニーテールにしようかな。」

高めに髪を結んだあと、大好きな母から貰った香水を吹きかけて、鏡の前に立つ。


「今日も可愛い」

そう呪文を唱えて、家を出る。

呪いをかけるようにして私は今日も唱える。
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