可愛い私は同級生のイケメンたちに溺愛される


ー放課後ー

(なんで私がこんなやつの勉強見なきゃいけないのよ!)

顔に出ないようになるべく笑顔で

「じゃあ始めるよ」

「よろしく!」

春輝 はニコッと微笑む。

ドキッ

(何その顔…)

ハッ

頭をブンブンと振る

(何考えてんの?!集中、集中)

「いっいい?ここは……」

ー10分後ー

「じゃ次解いてみて」

「おっけー」

真剣に解いている春輝。

そこに日光がキラッと春輝の青がかった黒髪に当たって、宝石のように輝いている。

男の子なんだと分からせてくれるような大きな体、大きな手。

いつも何もかも見透かしてるような目で私も見てくる彼。

彼の瞳を見ていると、どんどんと引き込まれていくような気がして、しっかり見れない。

「よし、終わった」

ハッとして、テキストに目をやる。


「今日はここまでにしよ」

「うん」

春輝は私のことをジッと見つめながら

「ポニーテール可愛い」

そう言って髪を撫でた。

真っ赤になった顔が、どんどん熱くなっていくのが自分でも分かる。

恥ずかしくて、バッと席を立つ。

そして逃げるように帰った。

春輝にバレないように。

(あのバカ……)
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