可愛い私は同級生のイケメンたちに溺愛される

｢じゃぁ、利香に仕事内容聞いてね！｣

そういい、おじさんはエプロンを置いて出ていく。

エプロンを着ると、利香は丁寧に仕事内容を教えてくれた。

｢いい？｣

｢おっけー｣

ガチャ

ドアが開いた。

｢あっ！やっと来た！｣

逆光で顔がよく見えないが、キラキラとオーラを放っている。

（まぶし！）

そこには見慣れた顔があった。

目を丸くした、ピアスをじゃらじゃらつけたイケメン。

｢え！！｣

（春輝?!）

｢なんでいんの？｣

｢ここでバイトしてるから…｣

驚きを隠せないような顔をして春輝は言う。

｢ねぇ誰？｣

パーカーのフードを深々と被った、猫みたいな、可愛い顔した男の子だった。

｢女??｣

そういったのは、茶髪の眼鏡をかけた、頭が良さそうな顔したイケメンだった。

（何この3人顔面偏差値高っ!!）

しかし、この2人から何なら睨まれている…ような気がするのだが、気のせいだろうか…

（何睨んでんのよ！！）

そんな中真ん中にいる春輝だけはキラキラとした笑顔で私を見ていた。

そんなことにも気づかなかった私は、猫と茶髪イケメンを睨み返すのに必死だった。

利香は焦りながら、

｢このパーカーの子は一ノ瀬 連くんそしてこの茶髪の人は高橋 樹くんです！春輝くんは知ってるよね！2人とも同じ学校なんだよ！蓮くんは1組で樹くんは6組！でもうちら3組はあんまり関わりないからわかんないか〜今日から入った莉音ちゃんです！｣

無理やり元気そうに振る舞う利香を思い、私も元気に

｢よろしく!!｣

と笑顔で挨拶した。

しかし2人はだるそうにお辞儀をするだけで挨拶の一言もない。

（なんなの？！こいつら！！）