【完結】素っ気ない婚約者に婚約の解消をお願いしたら、重すぎる愛情を注がれるようになりました
「シュゼット嬢。どうか、俺に貴女を守らせてください。どうか、お願いします。……悪意からも、物理的な攻撃からも、守ります。……この身を、使ってでも」
「いや、別にそこまでしていただかなくても……。それに、アルベール様の身体の方が大切じゃないですか。侯爵家の跡取りなのですから」
「……シュゼット嬢のいない世界に、価値なんてありませんから。大丈夫、シュゼット嬢がいる限り俺は殺されても生き返ってきます」
「……何ですか、それ」
……あぁ、面白い。そう思ってしまってか、私は「クスッ」と声を上げて笑ってしまった。すると、アルベール様は表情を緩められて、「ようやく、笑ってくれましたね」とおっしゃった。……どうにも、私の表情が強張っていたから私の表情を柔らかくしてくださったらしい。……そこは素直に、感謝する。
「冗談みたいに言いましたが、先ほどの言葉は間違いなく俺の決意です。なので、シュゼット嬢を守らせてください」
「……絶対に、死んだり傷ついたりしませんか?」
……何故だろうか。私はアルベール様にそう問いかけてしまった。どうしてそう問いかけたのかは、分からない。もしかしたら、私の所為でアルベール様が傷ついたり死んだりしたら、目覚めが悪いからかもしれない。もしくは、クールナン侯爵家の未来を危惧したからそう言ったのかもしれない。だけど、これだけはどうしても約束してほしかった。……私を放って死なないって。
「……はい!」
そうおっしゃったアルベール様に、私は小指を差し出した。アルベール様は一瞬なんだろうかと不思議そうな表情をされていたけれど、すぐに意味を理解してくださったのかふんわりと笑ってくださり、私の小指とご自身の小指を絡められる。
「絶対に、傷ついたり死んだりしないでくださいよ」
「もちろん。シュゼット嬢も、俺を置いて死なないでくださいよ」
「分かっていますよ」
私たちは、そう約束をする。アルテュール様がどんな行動を起こすかは、分からない。でも、負けない。私はそう自分の心に言い聞かせた。だって私は……一人じゃ、ないから。
「いや、別にそこまでしていただかなくても……。それに、アルベール様の身体の方が大切じゃないですか。侯爵家の跡取りなのですから」
「……シュゼット嬢のいない世界に、価値なんてありませんから。大丈夫、シュゼット嬢がいる限り俺は殺されても生き返ってきます」
「……何ですか、それ」
……あぁ、面白い。そう思ってしまってか、私は「クスッ」と声を上げて笑ってしまった。すると、アルベール様は表情を緩められて、「ようやく、笑ってくれましたね」とおっしゃった。……どうにも、私の表情が強張っていたから私の表情を柔らかくしてくださったらしい。……そこは素直に、感謝する。
「冗談みたいに言いましたが、先ほどの言葉は間違いなく俺の決意です。なので、シュゼット嬢を守らせてください」
「……絶対に、死んだり傷ついたりしませんか?」
……何故だろうか。私はアルベール様にそう問いかけてしまった。どうしてそう問いかけたのかは、分からない。もしかしたら、私の所為でアルベール様が傷ついたり死んだりしたら、目覚めが悪いからかもしれない。もしくは、クールナン侯爵家の未来を危惧したからそう言ったのかもしれない。だけど、これだけはどうしても約束してほしかった。……私を放って死なないって。
「……はい!」
そうおっしゃったアルベール様に、私は小指を差し出した。アルベール様は一瞬なんだろうかと不思議そうな表情をされていたけれど、すぐに意味を理解してくださったのかふんわりと笑ってくださり、私の小指とご自身の小指を絡められる。
「絶対に、傷ついたり死んだりしないでくださいよ」
「もちろん。シュゼット嬢も、俺を置いて死なないでくださいよ」
「分かっていますよ」
私たちは、そう約束をする。アルテュール様がどんな行動を起こすかは、分からない。でも、負けない。私はそう自分の心に言い聞かせた。だって私は……一人じゃ、ないから。