【完結】素っ気ない婚約者に婚約の解消をお願いしたら、重すぎる愛情を注がれるようになりました
「ですが、どうして?」
「いえ、カトレイン嬢も参加すると思うので、彼女と一緒にいたら一人にならなくて安心かなぁって……」
「アルベール様は、側にいてくださいませんの?」
そのおっしゃり方だと、まるで離れてしまうみたいじゃない。そう思って私が問いかければ、アルベール様は言葉を詰まらせていらっしゃった。何か、言いにくいことでもあるのだろうか?
「い、いえ、出来れば、ずっと一緒に居たいです……。ですが、オフィエルに個人的に呼び出されておりまして……。それで、ずっと一緒に、と言うのが無理でして……」
「まぁ、そうでしたの。そうでしたら、別に構いませんよ」
オフィエル様関連か。だったら、仕方がないな。私はそう自分にい聞かせて、納得する。うん、アルベール様と離れる時間も大切だと思うし、いいや。いろいろな意味で、冷静になるためにもそれが必要。
「うぅ、シュゼット嬢が変な輩に目を付けられたら……」
「大丈夫ですってば。私に目を付ける物好きは、いませんから」
……まぁ、今私のお隣にいらっしゃるのですけれどね。心の中でそうつぶやいていると、馬車が待機している場所にたどり着く。クールナン侯爵家の家紋が入った馬車は、相変わらず大きい。……カイレ子爵家の馬車とは、大違い。心底悲しい。
「どうぞ、シュゼット嬢」
「失礼いたします」
アルベール様にエスコートされて、馬車に乗り込む。……相変わらず、アルベール様は私にべったりだ。少し暑苦しいので、止めてほしいのだけれど。
「アルベール様、引っ付きすぎですよ」
「嫌です! シュゼット嬢に、もっと引っ付くのです!」
「ドレスが汚れてしまうので、せめてお顔は離してくださいね」
絶対に、涙とか諸々で汚れるので。そんな副音声をつけて、私は小さく「はぁ」とため息をついた。その後、額を押さえる。はぁ、疲れる。
「いえ、カトレイン嬢も参加すると思うので、彼女と一緒にいたら一人にならなくて安心かなぁって……」
「アルベール様は、側にいてくださいませんの?」
そのおっしゃり方だと、まるで離れてしまうみたいじゃない。そう思って私が問いかければ、アルベール様は言葉を詰まらせていらっしゃった。何か、言いにくいことでもあるのだろうか?
「い、いえ、出来れば、ずっと一緒に居たいです……。ですが、オフィエルに個人的に呼び出されておりまして……。それで、ずっと一緒に、と言うのが無理でして……」
「まぁ、そうでしたの。そうでしたら、別に構いませんよ」
オフィエル様関連か。だったら、仕方がないな。私はそう自分にい聞かせて、納得する。うん、アルベール様と離れる時間も大切だと思うし、いいや。いろいろな意味で、冷静になるためにもそれが必要。
「うぅ、シュゼット嬢が変な輩に目を付けられたら……」
「大丈夫ですってば。私に目を付ける物好きは、いませんから」
……まぁ、今私のお隣にいらっしゃるのですけれどね。心の中でそうつぶやいていると、馬車が待機している場所にたどり着く。クールナン侯爵家の家紋が入った馬車は、相変わらず大きい。……カイレ子爵家の馬車とは、大違い。心底悲しい。
「どうぞ、シュゼット嬢」
「失礼いたします」
アルベール様にエスコートされて、馬車に乗り込む。……相変わらず、アルベール様は私にべったりだ。少し暑苦しいので、止めてほしいのだけれど。
「アルベール様、引っ付きすぎですよ」
「嫌です! シュゼット嬢に、もっと引っ付くのです!」
「ドレスが汚れてしまうので、せめてお顔は離してくださいね」
絶対に、涙とか諸々で汚れるので。そんな副音声をつけて、私は小さく「はぁ」とため息をついた。その後、額を押さえる。はぁ、疲れる。