【完結】素っ気ない婚約者に婚約の解消をお願いしたら、重すぎる愛情を注がれるようになりました
「アルベール様。今、変態まがいのことを考えましたよね? お世話になっているのは悪いとは思っていますが、変態思考は慎んでくださいませ」
「いえ、俺は全く……」
「顔がにやけています」
シュゼット嬢のそんな的確な言葉に、俺の頬は余計に緩む。あぁ、シュゼット嬢は間違いなく天使だ。可愛らしすぎる。今ここで普通にシュゼット嬢を見つめている俺は、絶対に褒められるべきですよね……!
「……そう言えば、カトレイン様にもとんでもなくご迷惑をおかけしてしまったのですが……」
「あぁ、そこは大丈夫ですよ。カトレイン嬢、シュゼット嬢が倒れたのは自分の所為だと言っていましたが……。オフィエルが慰めていましたから。後で元気な顔を見せてあげてください。そうすれば、彼女もきっと落ち着きます」
「……そう、ですか」
あぁ、そこまで友人の心配をするシュゼット嬢は本当に尊い……! ちょっとはにかんだような表情も、すっごく尊い! 俺は別にオフィエルたちが倒れても、心配しない。むしろ「婚約者にでも殴られたの? ちょっとでも頭が正常に戻ればいいですね!」って声をかける自信がある。いや、むしろ奴らが殴られたら喜んでいる。そうすればちょっとは……と期待するので。
(あれ? でも、そのお法則から言ったら俺も殴られた方が……)
シュゼット嬢の可愛らしい手を見つめながら、俺はそんなことを思ってしまう。シュゼット嬢にならば二階から突き落とされても、殴られても蹴られても、半殺しにされてもきっと幸せでしょう。夫婦喧嘩って、そこまでするのが普通みたいですし……。でも、俺はぜったにシュゼット嬢には手を出さない。それは、約束できる。
「あの、シュゼット嬢?」
「どうしましたか?」
そう思ったら、これはシュゼット嬢に伝えなくては。そう思って、俺はふんわりと笑って言う。
「――俺、シュゼット嬢にならば半殺しにされても幸せです」
と。
その結果、シュゼット嬢に思いきり頭をはたかれた。でも、幸せだった。あぁ、これが幸せ。世間一般の幸せの感じ方とは少々違うかもしれないが、俺は幸せなので何の問題もない。そう思い、俺は愛しの婚約者であるシュゼット嬢を抱きしめた。
「いえ、俺は全く……」
「顔がにやけています」
シュゼット嬢のそんな的確な言葉に、俺の頬は余計に緩む。あぁ、シュゼット嬢は間違いなく天使だ。可愛らしすぎる。今ここで普通にシュゼット嬢を見つめている俺は、絶対に褒められるべきですよね……!
「……そう言えば、カトレイン様にもとんでもなくご迷惑をおかけしてしまったのですが……」
「あぁ、そこは大丈夫ですよ。カトレイン嬢、シュゼット嬢が倒れたのは自分の所為だと言っていましたが……。オフィエルが慰めていましたから。後で元気な顔を見せてあげてください。そうすれば、彼女もきっと落ち着きます」
「……そう、ですか」
あぁ、そこまで友人の心配をするシュゼット嬢は本当に尊い……! ちょっとはにかんだような表情も、すっごく尊い! 俺は別にオフィエルたちが倒れても、心配しない。むしろ「婚約者にでも殴られたの? ちょっとでも頭が正常に戻ればいいですね!」って声をかける自信がある。いや、むしろ奴らが殴られたら喜んでいる。そうすればちょっとは……と期待するので。
(あれ? でも、そのお法則から言ったら俺も殴られた方が……)
シュゼット嬢の可愛らしい手を見つめながら、俺はそんなことを思ってしまう。シュゼット嬢にならば二階から突き落とされても、殴られても蹴られても、半殺しにされてもきっと幸せでしょう。夫婦喧嘩って、そこまでするのが普通みたいですし……。でも、俺はぜったにシュゼット嬢には手を出さない。それは、約束できる。
「あの、シュゼット嬢?」
「どうしましたか?」
そう思ったら、これはシュゼット嬢に伝えなくては。そう思って、俺はふんわりと笑って言う。
「――俺、シュゼット嬢にならば半殺しにされても幸せです」
と。
その結果、シュゼット嬢に思いきり頭をはたかれた。でも、幸せだった。あぁ、これが幸せ。世間一般の幸せの感じ方とは少々違うかもしれないが、俺は幸せなので何の問題もない。そう思い、俺は愛しの婚約者であるシュゼット嬢を抱きしめた。