【コミカライズ】愛しのあの方と死に別れて千年 ~今日も私は悪役令嬢を演じます~〈2〉
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その頃アメリアとウィリアムは最初の行き先を決めていた。
「君は私物が少ないからな、とりあえずは買い物か。欲しいものがあれば遠慮せずに言ってくれ。帽子でも扇子でも傘でも、もちろん装飾品(アクセサリー)でもいい。うちの馴染みの店でもいいし、君の通い慣れた店があればそれでもいい。……どうだ?」
ウィリアムはアメリアに尋ねる。
すると、肯定の意を込めふわりと微笑み返すアメリア。
彼女からすれば、行き先はどこだって構わなかった。ウィリアムと一緒ならそれだけで満足なのだ。
アメリアの意図を汲んだウィリアムは、御者に伝える。
「セントラル通りに」
こうして二人を乗せた馬車は、エターニア一栄え賑わうセントラル通りへと向かった。