【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
そして始まる、私たちの物語! 3話
レームクール邸が完全に見えなくなってから、私は前を向く。
レオンハルトさまが優しい瞳で見ていたことに気付いて、思わず顔を赤くさせた。
――この感覚、慣れる日はくるのかしら?
「エリカ。……大丈夫ですか?」
「……ええ。永遠の別れではありませんもの」
それでも、両親のもとから巣立つのは、寂しさを感じてしまう。
「ゆっくりとフォルクヴァルツに向かうルートなので、ついでにいろいろな場所も見ていきましょう」
私に気遣ってくれているのかな? と思ったけれど、考えてみれば彼はフォルクヴァルツ辺境伯。
自分の治める領地や周りの領地を、見て回りたいのかもしれない。
「それは楽しみですわ」
「結婚前に、エリカのことを領民たちに知らせておきたいですし……」
私のことを、知らせておきたい? と目を数回瞬かせた。
すると、レオンハルトさまはなにかに気付いたように、すっと視線を馬車の外へ向ける。
思わず同じ方向に視線を移すと――な、なにあれ!?
「……うーん。一度、ここで止まりましょうか」
「は、はい……」
御者に馬車を止めてもらう。
人が少ないとはいえ、街道に……どうして彼女がいるの!? しかもなんか、怖いんですけど!?
どうやって塔から抜け出したのか、こちらを血走った目で睨んでいるのを見ていると、乙女ゲームではなくホラーゲームに転生したと言われても納得しちゃうわよ!?
レオンハルトさまが優しい瞳で見ていたことに気付いて、思わず顔を赤くさせた。
――この感覚、慣れる日はくるのかしら?
「エリカ。……大丈夫ですか?」
「……ええ。永遠の別れではありませんもの」
それでも、両親のもとから巣立つのは、寂しさを感じてしまう。
「ゆっくりとフォルクヴァルツに向かうルートなので、ついでにいろいろな場所も見ていきましょう」
私に気遣ってくれているのかな? と思ったけれど、考えてみれば彼はフォルクヴァルツ辺境伯。
自分の治める領地や周りの領地を、見て回りたいのかもしれない。
「それは楽しみですわ」
「結婚前に、エリカのことを領民たちに知らせておきたいですし……」
私のことを、知らせておきたい? と目を数回瞬かせた。
すると、レオンハルトさまはなにかに気付いたように、すっと視線を馬車の外へ向ける。
思わず同じ方向に視線を移すと――な、なにあれ!?
「……うーん。一度、ここで止まりましょうか」
「は、はい……」
御者に馬車を止めてもらう。
人が少ないとはいえ、街道に……どうして彼女がいるの!? しかもなんか、怖いんですけど!?
どうやって塔から抜け出したのか、こちらを血走った目で睨んでいるのを見ていると、乙女ゲームではなくホラーゲームに転生したと言われても納得しちゃうわよ!?