【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
メイドたちの見送りに軽く手を振って、お見合い相手と会うために部屋を出た。
セバスチャンが「応接間でお待ちです」と教えてくれたので、そこに向かう。
いったいどんな人が待っているのか、楽しみね。
そんなことを考えながら歩いていると、すぐに応接間についた。
扉をノックすると「入りなさい」とお父さまの声が耳に届く。セバスチャンが扉を開け、中に入る。
お父さまとお母さま、それからもう一人。
きれいな黒髪に、まるで深い海を宿したような青い瞳。
体格は割とガッシリとしていて、強そう。
……顔も身体も、私の理想の男性像――……!
驚きのあまり、息を呑む。
すっと彼は私の前に立った。十センチくらいは高そうね。
「お目にかかれて光栄です。レームクール伯爵令嬢。わたしは、レオンハルト・フォルクヴァルツと申します」
そっと花束を差し出された。白い花。ふわりと鼻腔をくすぐる甘い香り。
花束を受け取り、片手でドレスの裾を掴みカーテシーをした。
「お会いできて光栄です。フォルクヴァルツ辺境伯。エリカ・レームクールと申します」
顔を上げてにこりと微笑むと――彼は、優しく微笑みを浮かべた。ああ、笑顔も素敵ねっ。
こんな人が結婚していないなんて……どういうことなの!?
とっても格好いい人なのに……? と考えていた、彼は私のもとに跪いて、すっと手を差し出す。こ、これはもしや……?
彼の手を取ると、そっと私の手の甲に唇を落とした。
イケメン……! イケメンのこれは効く……! 心に……!
セバスチャンが「応接間でお待ちです」と教えてくれたので、そこに向かう。
いったいどんな人が待っているのか、楽しみね。
そんなことを考えながら歩いていると、すぐに応接間についた。
扉をノックすると「入りなさい」とお父さまの声が耳に届く。セバスチャンが扉を開け、中に入る。
お父さまとお母さま、それからもう一人。
きれいな黒髪に、まるで深い海を宿したような青い瞳。
体格は割とガッシリとしていて、強そう。
……顔も身体も、私の理想の男性像――……!
驚きのあまり、息を呑む。
すっと彼は私の前に立った。十センチくらいは高そうね。
「お目にかかれて光栄です。レームクール伯爵令嬢。わたしは、レオンハルト・フォルクヴァルツと申します」
そっと花束を差し出された。白い花。ふわりと鼻腔をくすぐる甘い香り。
花束を受け取り、片手でドレスの裾を掴みカーテシーをした。
「お会いできて光栄です。フォルクヴァルツ辺境伯。エリカ・レームクールと申します」
顔を上げてにこりと微笑むと――彼は、優しく微笑みを浮かべた。ああ、笑顔も素敵ねっ。
こんな人が結婚していないなんて……どういうことなの!?
とっても格好いい人なのに……? と考えていた、彼は私のもとに跪いて、すっと手を差し出す。こ、これはもしや……?
彼の手を取ると、そっと私の手の甲に唇を落とした。
イケメン……! イケメンのこれは効く……! 心に……!