【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
アデーレとの噂は学園中に流れていたし、彼女に出会わないように気をつけてはいたけれど、どうしてもエンカウントするときもあった。
そのたびに彼女はダニエル殿下の腕にぎゅっとしがみつき、彼は親の仇のように私を睨むという変な状況になったのよね。
そんな状態だったから、これは婚約破棄されるだろうなぁと考えていたのよ。
心の準備はしておいて正解だったわ。
「……レオンハルトさま」
「はい、エリカ嬢」
「今の私は、まだ『恋』を怖く感じます。先程話した通り、ダニエル殿下とは『芽生えそうなところを踏みにじられた』ましたから。……でも、あなたのことを知りたいと、考えています」
この感情は『恋』なのかしら? それとも、ただの好奇心?
もしもこの感情が『恋』なのだとしたら――一目惚れ、ということになるのかしら?
「――はい、わたしも、あなたのことを知りたいと考えていました」
「では、まずは『お友だち』から始めませんか?」
だって、時間はまだたっぷりとあるのだもの。
ゆっくりと、彼のことを知って――この感情がどんなものなのか、考えていこう。
「はい、よろしくお願いします」
「こちらこそ! でも、一つだけ……約束していただきたいことがあります」
「なんでしょうか?」
そのたびに彼女はダニエル殿下の腕にぎゅっとしがみつき、彼は親の仇のように私を睨むという変な状況になったのよね。
そんな状態だったから、これは婚約破棄されるだろうなぁと考えていたのよ。
心の準備はしておいて正解だったわ。
「……レオンハルトさま」
「はい、エリカ嬢」
「今の私は、まだ『恋』を怖く感じます。先程話した通り、ダニエル殿下とは『芽生えそうなところを踏みにじられた』ましたから。……でも、あなたのことを知りたいと、考えています」
この感情は『恋』なのかしら? それとも、ただの好奇心?
もしもこの感情が『恋』なのだとしたら――一目惚れ、ということになるのかしら?
「――はい、わたしも、あなたのことを知りたいと考えていました」
「では、まずは『お友だち』から始めませんか?」
だって、時間はまだたっぷりとあるのだもの。
ゆっくりと、彼のことを知って――この感情がどんなものなのか、考えていこう。
「はい、よろしくお願いします」
「こちらこそ! でも、一つだけ……約束していただきたいことがあります」
「なんでしょうか?」