【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
謁見 2話
要するに、彼女は私のことが気に入らないのだ。
――おかしいなぁ、原作のヒロインはもっとこう……『良い子』だったのに。
そう、原作のヒロインは、自分に近付いてくるダニエル殿下を好きになるけれど、彼には『エリカ』という婚約者がいる。
彼のことを好き。だからこそ、『どうか、わたくしではなく、エリカさまとお過ごしください』と言える子だった。
――あれ? そういえば学園生活で一度も、そんなセリフ聞いたことないぞ。
徹底的に会わないようにしていたけれど、どうしてもすれ違うことだってある。
ダニエル殿下と腕を組んで会話を楽しむ彼女の瞳は、とても挑戦的だった。
「――どういうつもりもなにも、我が娘に縁談がきたから、私が頼んでエリカに見合いをしてもらったんだが……どうやらボルク男爵令嬢は、それでは納得しないようだね?」
すぅっとお父さまが目元を細める。
それを見たお母さまが、ぽっと頬を赤らめる。
……ああ、お母さまはこういうときのお父さまも大好きなのね。
置いてけぼりをくらっているレオンハルトさまは、困惑しているようだ。
そりゃあ、そうよね。
レオンハルトさまは、私たちの学園生活を知らないし、縁談がくるまで繋がりのなかった方だから。
だからこそ、なんだか申し訳ないわ、この状況……
――おかしいなぁ、原作のヒロインはもっとこう……『良い子』だったのに。
そう、原作のヒロインは、自分に近付いてくるダニエル殿下を好きになるけれど、彼には『エリカ』という婚約者がいる。
彼のことを好き。だからこそ、『どうか、わたくしではなく、エリカさまとお過ごしください』と言える子だった。
――あれ? そういえば学園生活で一度も、そんなセリフ聞いたことないぞ。
徹底的に会わないようにしていたけれど、どうしてもすれ違うことだってある。
ダニエル殿下と腕を組んで会話を楽しむ彼女の瞳は、とても挑戦的だった。
「――どういうつもりもなにも、我が娘に縁談がきたから、私が頼んでエリカに見合いをしてもらったんだが……どうやらボルク男爵令嬢は、それでは納得しないようだね?」
すぅっとお父さまが目元を細める。
それを見たお母さまが、ぽっと頬を赤らめる。
……ああ、お母さまはこういうときのお父さまも大好きなのね。
置いてけぼりをくらっているレオンハルトさまは、困惑しているようだ。
そりゃあ、そうよね。
レオンハルトさまは、私たちの学園生活を知らないし、縁談がくるまで繋がりのなかった方だから。
だからこそ、なんだか申し訳ないわ、この状況……