【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
ダニエル殿下が「誰かあいつの口を塞げ!」と騒いだけど、誰もダニエル殿下の言うことは聞かなかった。
……オイゲン陛下が、絶対零度の瞳でダニエル殿下を見つめている。
いったい、なにが起ころうとしているの?
「……王として、父として情けない。エリカ・レームクール伯爵令嬢、よく八年ものあいだ耐えてくれた。レオンハルト・フォルクヴァルツ辺境伯、エリカ嬢をよろしく頼む」
「はい、お任せください。二人で幸せになります」
レオンハルトさま、私が言ったことを覚えていてくださったのね。
そして、今現在、とても幸せです! とは口を挟めない雰囲気。
戸惑っている私に、アデーレが叫んだ。
「ダメよ! エリカさまが国内にいないと、あのイベントが発生しないじゃない!」
「アデーレ? なにを言っているんだ?」
ダニエル殿下が驚いたように彼女を見る。
……ああ、いやな予感が的中してしまった。
これ、ヒロインも転生しているパターンだ! よく小説や漫画であるよね!
「おかしいのよ! だってこの世界は、わたくしのための世界なのに!」
そのセリフがおかしいことに気付いて……!
困惑しているオイゲン陛下とダニエル殿下に対して、デイジーさまは冷静だった。
凛と澄んだ声で、「錯乱しているようだから、大人しくさせなさい」と護衛たちに命じた。
……オイゲン陛下が、絶対零度の瞳でダニエル殿下を見つめている。
いったい、なにが起ころうとしているの?
「……王として、父として情けない。エリカ・レームクール伯爵令嬢、よく八年ものあいだ耐えてくれた。レオンハルト・フォルクヴァルツ辺境伯、エリカ嬢をよろしく頼む」
「はい、お任せください。二人で幸せになります」
レオンハルトさま、私が言ったことを覚えていてくださったのね。
そして、今現在、とても幸せです! とは口を挟めない雰囲気。
戸惑っている私に、アデーレが叫んだ。
「ダメよ! エリカさまが国内にいないと、あのイベントが発生しないじゃない!」
「アデーレ? なにを言っているんだ?」
ダニエル殿下が驚いたように彼女を見る。
……ああ、いやな予感が的中してしまった。
これ、ヒロインも転生しているパターンだ! よく小説や漫画であるよね!
「おかしいのよ! だってこの世界は、わたくしのための世界なのに!」
そのセリフがおかしいことに気付いて……!
困惑しているオイゲン陛下とダニエル殿下に対して、デイジーさまは冷静だった。
凛と澄んだ声で、「錯乱しているようだから、大人しくさせなさい」と護衛たちに命じた。