【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
謁見 3話
「……エリカ嬢、学園でボルク男爵令嬢は、どんなふうだったかを覚えているか?」
オイゲン陛下が私をじっと見つめる。
「……そうですね、普通……だったと思います。私以外の方には、明るくて素直な方、かと」
「エリカ嬢にはどうだったのだ?」
「……対抗心を、抱かれていたように感じました」
ダニエル殿下の隣にいるときには、勝ち誇ったような顔をしていたからね、彼女。
こちらが涼しい顔をしていると、悔しそうにしていたこともあったっけ。
だからこそ、なんで原作のヒロインがこんなに対抗心を燃やしているんだろうと考えたのよ。
それで、思った。
もしかしたら、彼女も――転生しているんじゃないかって。
ダニエル殿下ルートを走り続けているのを知っていたから、二人には最低限しか会わないようにしていたの。
それが功を奏した結果が、レオンハルトさまとのお見合いだ。
「なぜ、アデーレがエリカに?」
ダニエル殿下が訝しむように眉を寄せて、眉間にくっきりと皺を刻む。
「アデーレ嬢にとって、私は厄介な相手だったのでしょう」
なんせ、ダニエル殿下の婚約者だったから。
貴族だけではなく、平民たちも私たちの婚約を知っていたし。
婚約者がいる相手を奪うなんて、ゴシップもいいところだ。
オイゲン陛下が私をじっと見つめる。
「……そうですね、普通……だったと思います。私以外の方には、明るくて素直な方、かと」
「エリカ嬢にはどうだったのだ?」
「……対抗心を、抱かれていたように感じました」
ダニエル殿下の隣にいるときには、勝ち誇ったような顔をしていたからね、彼女。
こちらが涼しい顔をしていると、悔しそうにしていたこともあったっけ。
だからこそ、なんで原作のヒロインがこんなに対抗心を燃やしているんだろうと考えたのよ。
それで、思った。
もしかしたら、彼女も――転生しているんじゃないかって。
ダニエル殿下ルートを走り続けているのを知っていたから、二人には最低限しか会わないようにしていたの。
それが功を奏した結果が、レオンハルトさまとのお見合いだ。
「なぜ、アデーレがエリカに?」
ダニエル殿下が訝しむように眉を寄せて、眉間にくっきりと皺を刻む。
「アデーレ嬢にとって、私は厄介な相手だったのでしょう」
なんせ、ダニエル殿下の婚約者だったから。
貴族だけではなく、平民たちも私たちの婚約を知っていたし。
婚約者がいる相手を奪うなんて、ゴシップもいいところだ。