【完結】婚約破棄×お見合い=一目惚れ!?
アデーレの言ったこと。 1話
そっと手を伸ばして、お父さまが私の頭を撫でる。
その表情がとても優しくて……なぜかホッとした。
「不安がることはないよ。きちんと許可は得ているからね」
「……いつの間に……?」
「んー、きみたちが親交を深めているあいだに?」
ぼっと顔から火が出るかと思ったわ。
ちらりとレオンハルトさまを見ると、彼も耳まで真っ赤になっていた。
くぅ、か、可愛い……! でもお父さま、からかわないで……!
悲鳴が途切れて数分後、お母さまが謁見の間から出てきた。
スッキリした表情を浮かべている。
……いったい、なにをしてきたのだろう……?
「あらぁ、待っていてくれたのぉ? 遅くなってごめんなさいねぇ」
「そんなに待っていないよ、マイハニー! さあ、屋敷に帰ろうか」
お父さまはお母様の腰に手を回して、イチャイチャしながら帰路についた。
すれ違う騎士たちが羨ましそうにお父さまとお母さまを見ていたことに気付いて、小さく口角を上げる。
「どうしたんだい?」
「両親がいつまでも仲が良いのは微笑ましいのですが、娘としては目のやり場に困るわ、と感じていました」
頬に手を添えて肩をすくめてみせると、レオンハルトさまは一瞬目を丸くして、それから「ふふっ」と笑い声を上げた。
私たちも屋敷に帰ろう。
そして、アデーレの言っていたことを考えてみよう。
私がいないと発生しないイベントって、なにかしら?
――正直、それよりもレオンハルトさまともっと親交を深めたいんだけどね!
その表情がとても優しくて……なぜかホッとした。
「不安がることはないよ。きちんと許可は得ているからね」
「……いつの間に……?」
「んー、きみたちが親交を深めているあいだに?」
ぼっと顔から火が出るかと思ったわ。
ちらりとレオンハルトさまを見ると、彼も耳まで真っ赤になっていた。
くぅ、か、可愛い……! でもお父さま、からかわないで……!
悲鳴が途切れて数分後、お母さまが謁見の間から出てきた。
スッキリした表情を浮かべている。
……いったい、なにをしてきたのだろう……?
「あらぁ、待っていてくれたのぉ? 遅くなってごめんなさいねぇ」
「そんなに待っていないよ、マイハニー! さあ、屋敷に帰ろうか」
お父さまはお母様の腰に手を回して、イチャイチャしながら帰路についた。
すれ違う騎士たちが羨ましそうにお父さまとお母さまを見ていたことに気付いて、小さく口角を上げる。
「どうしたんだい?」
「両親がいつまでも仲が良いのは微笑ましいのですが、娘としては目のやり場に困るわ、と感じていました」
頬に手を添えて肩をすくめてみせると、レオンハルトさまは一瞬目を丸くして、それから「ふふっ」と笑い声を上げた。
私たちも屋敷に帰ろう。
そして、アデーレの言っていたことを考えてみよう。
私がいないと発生しないイベントって、なにかしら?
――正直、それよりもレオンハルトさまともっと親交を深めたいんだけどね!