小羽根と自由な仲間達
第10章

小羽根side

ーーーーー…加那芽兄様が、海外出張に出掛けてから数日後。




放課後に、部室に向かうと。

「…?」

何故か、部室の扉、窓、全部に黒いカーテンがかかっていた。

…これ、中で何やってるんですか?

それとも僕、部室間違えました?

ここ、僕の…芸術研究部の部室じゃないんですか。

およそ、芸術を行ってそうな部屋には見えない。

…それとも、これも新しい芸術の一つなのだろうか。

何がなんだかさっぱり分からないけど、ひとまず、様子を伺ってみることにする。

こんこん、と部室の扉をノック。

「失礼しまーす…」

そうっと、部室の引き戸を引くと。

「よくぞ来た!後輩君!」

突然、天方部長の大声に迎えられ、心臓が飛び出るかと思った。
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