小羽根と自由な仲間達
知ってますよ。

勿論、誰もが知るビッグタイトルですもんね。

何なら、今その新装版を読んでる途中です。

「はい、知ってます。原作小説も読んだことありますよ」

「本当か?そりゃ良かった…。さすが、小羽根は博識だな」

そんな。

「萌音なんか、聞いたら『ほぇ?何それ。美味しいの?』って首傾げてたからな」

「…萌音先輩…」

馬鹿な子ほど可愛いって言うけど、萌音先輩の場合もそれなんだろうか。 

「ある程度ストーリーを知ってたら、より楽しめるはずだぞ」

「そうですか…。そこそこ詳しく知ってるので、大丈夫だと思います」

「よし。それなら行けるな」

はい。お任せください。

「時間押してるから、すぐ出発しよう」

「分かりました」

あ、そうだ。加那芽兄様への連絡。

今日は帰りが遅くなりますって、メール一通入れておこう。
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