小羽根と自由な仲間達
…ここで悲報です。
昨日まで料理研究部だったはずの部活が、一夜にして、全く別の部活に変わってしまいました。
毎日通っていたラーメン屋が、ある日突然カレー屋さんに変わったような衝撃。
…そんなことあります?
ラーメンを食べようと思ってお店に入ったら、メニューにカレーしかない。
新手の詐欺みたいなものですよ。
「ど…どういうことなんですか…?」
「…戸惑うのも当然だな。だから、入部初日に教えておいた方が良いんじゃないかって…」
「え?別に良いじゃん。大したことじゃねーし、すぐに慣れるよ」
佐乱先輩が呆れたように言い、天方部長がけろっと答えた。
何が大したことじゃないんですか。
ラーメン屋がカレー屋に変わってるんですよ。ラーメン好きの人にとっては大変なことですよ。これは。
「ウチの部活ね、その時々によって研究するものが変わるんだよ」
と、久留衣先輩が何やら教えてくれた。
「は…?」
「昨日までは料理研究部で、今日からは芸術研究部なの」
凄く大事なことを教えてくれているのは分かるんですけど、僕の矮小な脳みそでは、とても理解が追いつきません。
「その前は確か、音楽研究部でしたね」
「その前は…パズル研究部だったっけ?」
「いえ、スポーツ研究部ですよ。寒い中走るのがキツいからって、3日でやめましたけど」
「そういえば、そうだったねー」
な、何ですかそれは?
料理研究部の前は音楽研究部で…その前がスポーツ研究部?しかも、スポーツ研究部は3日で辞めて?
その前はパズル研究部…?
目を白黒させている僕に、佐乱先輩が、
「…やっぱり、もっと早くに説明しておくべきだったな。この部活はまほろの一存で、しょっちゅう部活が変わるんだよ」
「えっ…!」
「基本的には、○○研究部って名前で、何を研究するかはその時々によって変わる」
…とのこと。
成程、だから料理だったり芸術だったり、スポーツだったりパズルだったり、コロコロ変わってるんですね。
…いや、何を納得してるんですか。僕。
「そ…そんなこと聞いてませんよ…!?」
「うん。今初めて言ったからな」
けろっ、と答える天方部長。
そ、そういう大切なことは、もっと早くに言ってくださいよ。入部初日に。
「そ…そんな簡単に、部活って変えられるものなんですか…!?」
普通、無理でしょう。
だってそれ、昨日まで陸上部だった部活が、一夜にしてバスケ部に変わります、って言ってるようなものでしょう?
学校側は、そんな勝手な行いを許してるんですか?
「顧問の先生がついてる運動部や、人数の多い部活は、さすがにそんな勝手なことは出来ませんけど…。ウチの部は顧問の先生もいませんし、人数も少ないので。『部活動名称変更届け』っていう書類を一枚提出したら、それで変更可能ですよ」
弦木先輩が言った。
そ…そんな紙切れ一枚で、簡単に部活を変えてしまえるんですか…?
「いっつも李優が提出しに行ってるよねー」
「そうだよ。副部長だからって毎回…。最近じゃ部活課の職員に顔を覚えられて、俺が行くと『あぁまた来たの』みたいな顔で見られるからな」
そりゃ、そんなしょっちゅう、頻繁に部活の名前を変更してたら、覚えられもするでしょう。
…そういえば。
僕が入部した初日、佐乱先輩、何か書類を提出しに行った、みたいなことを言ったましたよね。
あれって…もしかして、そういうことなんですか…?
昨日まで料理研究部だったはずの部活が、一夜にして、全く別の部活に変わってしまいました。
毎日通っていたラーメン屋が、ある日突然カレー屋さんに変わったような衝撃。
…そんなことあります?
ラーメンを食べようと思ってお店に入ったら、メニューにカレーしかない。
新手の詐欺みたいなものですよ。
「ど…どういうことなんですか…?」
「…戸惑うのも当然だな。だから、入部初日に教えておいた方が良いんじゃないかって…」
「え?別に良いじゃん。大したことじゃねーし、すぐに慣れるよ」
佐乱先輩が呆れたように言い、天方部長がけろっと答えた。
何が大したことじゃないんですか。
ラーメン屋がカレー屋に変わってるんですよ。ラーメン好きの人にとっては大変なことですよ。これは。
「ウチの部活ね、その時々によって研究するものが変わるんだよ」
と、久留衣先輩が何やら教えてくれた。
「は…?」
「昨日までは料理研究部で、今日からは芸術研究部なの」
凄く大事なことを教えてくれているのは分かるんですけど、僕の矮小な脳みそでは、とても理解が追いつきません。
「その前は確か、音楽研究部でしたね」
「その前は…パズル研究部だったっけ?」
「いえ、スポーツ研究部ですよ。寒い中走るのがキツいからって、3日でやめましたけど」
「そういえば、そうだったねー」
な、何ですかそれは?
料理研究部の前は音楽研究部で…その前がスポーツ研究部?しかも、スポーツ研究部は3日で辞めて?
その前はパズル研究部…?
目を白黒させている僕に、佐乱先輩が、
「…やっぱり、もっと早くに説明しておくべきだったな。この部活はまほろの一存で、しょっちゅう部活が変わるんだよ」
「えっ…!」
「基本的には、○○研究部って名前で、何を研究するかはその時々によって変わる」
…とのこと。
成程、だから料理だったり芸術だったり、スポーツだったりパズルだったり、コロコロ変わってるんですね。
…いや、何を納得してるんですか。僕。
「そ…そんなこと聞いてませんよ…!?」
「うん。今初めて言ったからな」
けろっ、と答える天方部長。
そ、そういう大切なことは、もっと早くに言ってくださいよ。入部初日に。
「そ…そんな簡単に、部活って変えられるものなんですか…!?」
普通、無理でしょう。
だってそれ、昨日まで陸上部だった部活が、一夜にしてバスケ部に変わります、って言ってるようなものでしょう?
学校側は、そんな勝手な行いを許してるんですか?
「顧問の先生がついてる運動部や、人数の多い部活は、さすがにそんな勝手なことは出来ませんけど…。ウチの部は顧問の先生もいませんし、人数も少ないので。『部活動名称変更届け』っていう書類を一枚提出したら、それで変更可能ですよ」
弦木先輩が言った。
そ…そんな紙切れ一枚で、簡単に部活を変えてしまえるんですか…?
「いっつも李優が提出しに行ってるよねー」
「そうだよ。副部長だからって毎回…。最近じゃ部活課の職員に顔を覚えられて、俺が行くと『あぁまた来たの』みたいな顔で見られるからな」
そりゃ、そんなしょっちゅう、頻繁に部活の名前を変更してたら、覚えられもするでしょう。
…そういえば。
僕が入部した初日、佐乱先輩、何か書類を提出しに行った、みたいなことを言ったましたよね。
あれって…もしかして、そういうことなんですか…?