りっこ
「だからよろしくお願いしますって意味での顔合わせなんだけど…ついてきてくれる???」

「もちろん!けどまじでやばいやつだったら即結婚中止だからね。」

「まぁお母さんに限ってそんなことないか。」

何となく笑みがこぼれてきた。

確かにこれまでお母さんにはとても感謝してる。

けど、例えば学校から帰ってきたとき。

誰もいない家を少し寂しく感じたことも少なくはなかった。

これから賑やかになるのかな…

「なんかとっても楽しみ。」

これが高校一年、16歳の夏のことだった。
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