極上の彼女と最愛の彼 Vol.2 〜Special episode〜
青く澄み渡った空と、真っ白なチャペルの外観がゆっくりと画面に現れ、大きな扉が左右に開かれた。

カメラがチャペルの中へ入ると、両側に並ぶたくさんの列席者の真ん中には、鮮やかなロイヤルブルーのバージンロード。

そして祭壇の前に、シルバーグレーのタキシードに身を包んだ、凛とした立ち姿の大河が捉えられる。

後方の扉を振り返っていた大河が、やがてふっと柔らかく微笑んだ。

その視線の先には…

純白のAラインのドレスに、真紅と白の綺麗なラウンドブーケ。
オフショルダーの胸元で輝くネックレス。
アップにまとめた髪にはきらめくティアラ。
真っ白なベールに覆われた、うつむき加減の美しい瞳子。

父親と腕を組み、一歩一歩バージンロードを歩いて行く。

これまでの道のりを振り返り、想いを噛みしめるように、ゆっくりと。

ついに瞳子は、愛する大河のもとへとたどり着いた。

父親が深々と頭を下げて、瞳子の手を大河に託す。

大河も深くお辞儀をしてから、瞳子の手をしっかりと握りしめた。

瞳子は大河の腕に右手を添えると隣に寄り添い、顔を上げて大河を見つめ、幸せそうに微笑んだ。

大河も瞳子に微笑み返し、二人はゆっくりと祭壇を上がる。
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