極上の彼女と最愛の彼 Vol.2 〜Special episode〜
厳かな雰囲気の中、聖歌隊が賛美歌を歌う綺麗な歌声が響き、次に牧師が教えを説く。

そして誓いの言葉…

「新郎、冴島 大河。汝、新婦 間宮 瞳子を妻とし、健やかなる時も 病める時も 喜びの時も 悲しみの時も、互いに寄り添い 敬い その命ある限り 愛をもって心を尽くすことを誓いますか?」

「はい。いついかなる時も、妻に寄り添い、心を尽くし、妻を愛し続けることをここに誓います」

「新婦、間宮 瞳子。汝、新郎 冴島 大河を夫とし、健やかなる時も 病める時も 喜びの時も 悲しみの時も、互いに寄り添い 敬い その命ある限り 愛をもって心を尽くすことを誓いますか?」

「はい。いついかなる時も、夫に寄り添い、心を尽くし、夫を愛し続けることをここに誓います」

二人の確かな言葉に、ハルは思わず感極まって涙ぐむ。

向かい合った二人は愛の証の指輪を交換し、やがて大河がおもむろに瞳子のベールを上げた。

息を呑むほど美しい瞳子の横顔に、ハルは目を潤ませながら見とれる。

瞳子は頬を少しピンクに染め、純真な少女のようにうつむいている。

大河がそっと瞳子の頬に触れて何か言葉をかけると、瞳子は恥じらいながら顔を上げて大河を見つめ、幸せそうに柔らかい表情で微笑む。

大河は瞳子の肩に手を置くと、ゆっくりと顔を寄せ、瞳子に愛を注ぐように口づけた。

ハルの瞳から、ポロポロと涙がこぼれ落ちる。

(なんて感動的なの。もう胸がいっぱい…)

苦しくなるほど込み上げてくる感情に、懸命に嗚咽を堪えていると、ふと隣から白いハンカチが差し出された。

倉木が優しく微笑みながら、ハルの手にハンカチを握らせる。

「すみません、ありがとうございます」

ハルは頭を下げるとハンカチを受け取り、そっと目元を押さえた。

結婚証明書にサインをして、晴れて夫婦となった大河と瞳子は、互いにしっかりと腕を組んでバージンロードを歩き始めた。

「おめでとう!」
「お幸せにね」

列席者の言葉に笑顔で応えながら、二人はチャペルの扉の前まで来る。

その後ろ姿が小さく遠ざかり、チャペルの扉が開かれると、次に画面に映し出されたのは、青空とチャペルをバックにした二人の笑顔。

大階段を下りる二人の周りを、綺麗な花びらがひらひらと舞って祝福する。

(うっ、うっ、なんて素敵なの。幸せと輝きに満ち溢れてる)

ハルはハンカチを握りしめ、とめどなく涙を溢れさせながら画面を見つめた。

最後に、幸せいっぱいに微笑み合う瞳子と大河がアップで捉えられ、すーっと角度を変えて空を映し出したあと、ゆっくりと画面は白くなり、キラキラと輝きながら映像は終わった。
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