溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
気づけば俺は、了承していた。
試験も、必死の勉強で無事、通過。
あとから考えると、父親は桃園学校に行く利点について、『有名な進学校だから』としきりに話していたが、きっと、俺を追いやりたかったんだと思う。
俺は昔から、元気で、運動神経もよくて、なんでもできた。
自分で言うのもおかしいかもしれないけど、本当なのだ。
よく友達から、『お前はなんでもできていいよな』と言われることが多かった。
それに比べて、父親はのんびりしていて、運動神経がいいかって聞かれると、悪いほう。
頭のよさもそこそこだった。
そんな俺に父親はよく、嫌みを言うことが多かった。
『お前はなんでもできるからいいよな』。
そう言われることが多かった。
きっと、今なら難しい言葉を知っているから、わかる。
___父親は俺に”劣等感”を抱いていたのではないかと。
そんな俺の顔を見たくもなくて、寮がある学校に入れたかったんだと思う。
自意識過剰かもしれないけど、そんな感じがしていた。