溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
放課後。
チャイムが鳴るのと同時に、私は一歌ちゃんのほうを向いた。
「一歌ちゃん、ここで話すんじゃなくて、来てほしい場所があるんだ。いいかな?」
「うん。いいけど......どこに行くの?空き教室?」
「ううん、音楽室っ!」
「お、音楽室?」
戸惑う一歌ちゃんの手を引いて、私は歩き始めた。
♡♡♡
音楽室につくと、私はいつもどおり、ノックをしてから入る。
「失礼しますっ」
「ちょ、ちょっと!藍ちゃん......人いるよ!?」
一歌ちゃんの戸惑う声を背中で聞きながら、『大丈夫だよ』といって、中に入る。
私の予想通り、全員がそろっていた。
もちろん、素顔で、だれもマスクをつけていない状態だ。