溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
事件
よしっ、かけたっ!
私が歌詞を書き終わったのは、土曜日の午後のことだった。
今すぐに届けに行こう!
土曜日だし、silentは配信しているんじゃないかな?
はやく行って、歌にしてもらおう!
♡♡♡
歌詞を書いたノートを片手に音楽室への道を走る。
すると、誰かが立ちふさがった。
思わずつっこんでしまいそうになって、慌てて立ち止まる。
だ、誰だろうっ......?
「あの、一つだけお願いがあるんだけど、いいかな?」
話しかけてきたのは同学年と思われる女子生徒だった。
今、急いでるんだけどなあ。
でも、本当に困ってそうだし、助けたほうがいいよね......。