溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜



 誰か通らないかなぁ。

 そういえば、今日は土曜日なんだよね......。

 先生も生徒も、通る確率は低いよね.......。

 私がそう思っていたとき、教室を誰かが横切った。

 せ、先生っ!



 「だ、出してくださいっ......!」



 大きな声を出したけど、先生は気づかなかったようだった。

 そのまま、教室の横を素通りしていく。

 ああ、いっちゃった......。

 次、いつ先生が来るかもわからないのに.......。

 私は、そのまま叫んでいた。



 「朝火さんっ!」



 朝火さん、助けて。

 お願い、気づいて。
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