溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
うぅ、一歌ちゃんに数学を教えたいけれど、先生は見るからに困っているみたい。
ここは私がいかないとっ!
「一歌ちゃん、ちょっと行ってくるから、先にわからない問題を考えておいてくれないかな?すぐ戻って来るから!」
「わ、わかった!ありがとう!」
一歌ちゃんが数学の参考書を開くのを横目で見ながら、私は立ち上がる。
「楠木、ありがとうな。これと、これと、これ。よろしくな」
「わかりました。文化委員会はどこで活動していますか?」
聞くと、先生は少し渋い顔になる。
「音楽室で活動しているんだよなぁ。文化委員のやつらが、なぜか音楽室でやるって言ってきかなくて。」
「そ、そうなんですか?吹奏楽部じゃあるまいし、音楽室で活動する必要はない気がしますけど......」
私が言うと、先生は少し唸り、私の方を見た。
「まぁ、とりあえずお願いだ。行ってきてくれ」
「はい、わかりました」