溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
なぜか、妬ましそうな表情で言う、一歌ちゃん。
なんでだろう?
「ほら、こうしている間にも!」
一歌ちゃんが急に声を上げて、教室の外を指さした。
そこには、朝火さんがいて、たくさんの女の子に囲まれていた。
朝火さんは笑顔で話している。
朝火さん.......人気、だな。
女の子に笑顔、向けないでほしいな。
って今、私なんてことを!
笑顔を向けるななんて、そんな、朝火さんはきっと、意図があってやっているわけじゃないのに......!
私って最低だ.......。
「一歌、ちゃん。私、お手洗いに行ってくるね」
「う、うん。HRそろそろだから、はやく行ってきたほうがいいよ」
気遣ってくれる一歌ちゃんに感謝しながら、ありがとうと返す。