溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
でも、これ以上、見ていたら泣き出してしまいそうで。
朝火さんが微笑んでいたという事実にも、自分が最低だという事実にも。
どちらにも嫌気がさしてしまった。
私は走って、走って____。
人気のない教室までたどり着くと、へなへなとしゃがみこんだ。
♡♡♡
どれくらい時間がたっただろう。
私はふと、顔を上げた。
___すると、整ったきれいな顔と目があった。
「朝火、さん........」
「なにかあった?」
朝火さん、だった。
私は突然の登場に固まってしまった。
「春風から......藍がお手洗いに行ってから、帰ってこないって聞いて。もし、なにかに巻き込まれてたりしたら大変だなって、思って」