溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
「っ.......!」
「そんな私って、最低だと、思いま____あ、朝火さん!?」
私が言いかけると、ぎゅっと苦しいぐらいに朝火さんに抱きしめられた。
「もう、なんで泣いてるかと思ったら、そんなかわいいこと言うなよ.......」
「へっ?」
かわいいことなんて、言ってるつもりないんだけどなぁ。
結構、こっちは真剣に言ってるのに。
そうやって、怒ろうと顔を上げると___。
「っ.......!」
朝火さんが微笑んでいたから、なにも言えなくなってしまった。
「それって、嫉妬、であってる?」
「へ?」
「藍に嫉妬されるとか、なにこれ、夢?」
「えええっ!?」
朝火さんが嬉しそうに言ってくれるけど、私は状況についていけていない。
わ、私が嫉妬?
まさか____。
「藍にしてもらうのはすごい、嬉しい」
「も、もう........忘れてください」
恥ずかしさにそう言えば、朝火さんは不敵に口の端を持ち上げる。
「忘れない。一語一句忘れないから」
「朝火さんっ.......ひどいです」
「こればかりは藍の願いでも無理かな」
朝火さんの顔はいたずらめいていたのだった。