溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
もう、本当にどういうことなのかわかりません......。
神宮寺先輩がいることも驚きなのに、silentのメンバーが目の前にいることも現実味がなさすぎて、もうパニックになりそう.....。
「なにかあった?」
代表して、神宮寺先輩が聞いてくる。
「朝火、知り合いなのかよ?生徒に知られて良いわけじゃないんだけど、俺達」
「それはわかっている。だけど、藍がやってきたのにはきっと理由があるんだよ」
私はもう大パニックで、なにも言えずにあわあわと口を動かすことしかできなかった。
もう、げ、限界っ......!
「す、すみませんっ!」
そう一言だけ言うと、先生に頼まれていた資料を神宮寺先輩に押し付けて、私は走り出していた。
「待って!」
そんな声が聞こえた気がするけれど、私は立ち止まることができなかった。