溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
海斗さん......行っちゃった......。
こんな雰囲気を悪くしてしまう原因になるなら、余計なことは言わないで、隅の方で黙っていればよかった......。
私のせいだ......。
「藍」
朝火さんに話しかけられて顔を上げる。
「悪いな、海斗が。あいつ、なにを勘違いしてるのか知らないけど、藍のことをあまり良く思ってないみたいだ。藍のせいじゃないから、気に病む必要はないけどな」
「い、いいえっ、全然、朝火さんが謝ることじゃないです。私こそ、変なことを言ってしまって、ごめんなさい」
「全然、変なことじゃないよ。俺達の動画を見てくれたってことだよな?」
朝火さんがきっと、重い雰囲気を変えようと思ったのか、話題を入れ替える。
「は、はい。昨日の夜に見させてもらいました。とても、みなさんかっこよくて、すてきだなぁって思いました」
「本当!?嬉しいなぁ」
白夜さんは本当に嬉しそうに私に駆け寄ってきて、抱きしめてくる。
う、うわぁっ!?