溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
なんでこんなに海斗さんが焦っているんだろう?
そんな話の流れだったっけ......?
「お前、無自覚とかやばすぎ......」
海斗さんがまだ赤い顔を冷ますように手であおいでから、私のほうを見る。
「俺も、その.......悪かった。メンバーとして認めてないとか言って.......。最初、お前が___藍が来て、驚いたんだ。本当にこいつが作家・アイかって......」
初めて藍と言われて、不覚にもドキドキしながら、海斗さんの話に耳を傾ける。
「もしかしたら、なにか騙されてるんじゃねぇかって疑ってたんだよ、ずっと......。でも、本物だってわかって、今さら対応を変えるのかって思ったら、変なプライドが邪魔して変えられなくてさ......」
そうなんだ。海斗さんは私のことが嫌いなわけじゃなかったんだ。
よかった......!
「話してくれてありがとうございます。嫌われているのかと思っていたので、解決してなんだかすっきりしました」
「むしろ、その、さっきの言葉___」
海斗さんがなにかを言いかけたけれど、光さんの言葉に遮られてしまう。
「海斗、僕たちもいるからね?」
はっ!すっかり、話に夢中になって他のメンバーを忘れてた!