溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
これは朝火さんと昨夜、話して気づいたことだった。
批判から目をそらすということも一つの対処法だと思うけれど、それだけではだめな気がした。
せっかく、ファンが自分のだめなところを指摘してくれているのに、無視するのはよくないと思った。
だから、批判を糧にして、自分をレベルアップさせていけばいいと思うのだ。
「批判はその人が思ったことをせっかく言ってくれているんです。それを真に受けるんじゃなくて、糧にしてみませんか?」
「っ......!」
光さんの顔が驚きに染められる。
そして、背中からぬくもり。
えっ........私、後ろから抱きしめられてるっ!?
「ひゃっ.......!?光さん......?」
光さんは私の言葉には答えず、数秒の沈黙のあと、ゆっくりと口を開いた。
「藍さん、本当にありがとう。なんか、いろいろ目覚めさせられた。自分はリーダーなんだって、silentを引っ張っていく立場なんだって......。改めて自覚したし、改善できるところは改善していこうって思った。本当にありがとう」
そう感謝を伝えてくれるけど、私は抱きしめられていて、内容が頭に入ってこないっ.......。
「いえ.....。私のこんな根拠もない言葉でよければですけど......」
そういうと、光さんは私を開放する。