溺愛×5!〜国民的アイドルグループは私を溺愛したいみたいです〜
「だめ、かな?」
白夜が焦ったように聞いてくる。
なんで、やりたがっているんだろう。
こんなにお願いしてくるってことはなにか事情があるってことだ。
「なんでやりたいの?」
聞くと、白夜は少し言いづらそうに口を開く。
「藍ちゃんがさ、本当に聞く相手がいていいやっていうぐらいのノリで、かっこいい系をやりたかったっていう話をしたんだけど......。正直、アドバイスとか、なんにも求めずに話してたんだけどね.......」
白夜によると、藍さんに”ギャップ”でやってもいいんだよと言われたのが相当嬉しかったらしい。
僕と同じで、藍さんの新しい発想に引き込まれたんだと。
藍さんには不思議な魅力があるよな.....。
聞く人を惹きつける発想っていうか。
僕もそうだから、人のことは言えないけどね......。
「だから、やってみたいんだ。僕は僕が本来やってみたかったことをやりたい。藍ちゃんがそういう気にさせてくれた。......藍ちゃんの気持ちを無駄にしないためにも.....お願い、光!」
頭を下げて、必死にお願いしてくる白夜を見て、本気なんだな、と思った。