きっと消えない秋のせい
*
宿題をなんとか終えた後。
あたしは胸にため込んでいた決意を口をした。
「あたしね、みんなの幸せを諦めたくない。お願いごとで、みんなに幸せを届けたい」
「杏」
「杏ちゃん……」
朔夜くんと結菜はまっすぐにあたしを見つめる。
「でも、あたしのお願いごとの力じゃ、みんなを本当の意味で幸せにすることはできない」
まるで胸にぽっかりと穴があいたような気分。
いろんな思いが浮かんできて、すぐには整理がつかない。
だけど。
「そんなことないぜ! 杏のお願いごとは無敵だからな!」
朔夜くんはそう言ってこぶしを握りしめる。
その言葉はふんわりと優しかった。
温かいな……。
考人に太鼓判押してもらったら、すごく安心する。
「それに、俺たちは杏の傍にいることが一番の幸せだしー」
ふええっ! それって、どういう意味!?
その瞬間、あたしの心臓は壊れそうなほど暴れ出したんだ。
「一番の幸せ……?」
ドキドキの気持ちが抑えられなくて、朔夜くんに顔を向ける。
すると、朔夜くんは真剣な目であたしの顔をのぞきこんできたんだ。
「……僕たちにとって、杏は特別な人ってこと」
「あ……あたしにとっても、考人と朔夜くんは特別な人たちだよ」
指をもじもじ。今のあたしの顔はきっと、めちゃくちゃ真っ赤だ。
「そうだよ、杏ちゃん。わたしたちは杏ちゃんの傍にいるから。これから先もきっと、奇跡は続いていくんだよ」
ちょこんと指を差し出す結菜。
「明日も明後日もその次の日も、天気になーれ!」
おおっ!
「天気になーれ」という言葉に、テンションが上がる。
何だかワクワクしてきたよ!
「あたしたちはこれからもずっと一緒だよ! だから、いつかみんなで夢を叶えようね!」
「うん、約束……!」
その指にあたしと朔夜くんも小指を絡ませる。
将来の夢。そして、これから先の未来。
いろんな心配事も、みんながいれば、きっと大丈夫!
みんなで指切りげんまん。
それは、あたしたちだけの大事なお願いごとだった。
「大切なお願いごとはもう一つ」
あたしはチラっと朔夜くんを見つめる。
特別な人たちへのお願いごとはもちろん。
宿題をなんとか終えた後。
あたしは胸にため込んでいた決意を口をした。
「あたしね、みんなの幸せを諦めたくない。お願いごとで、みんなに幸せを届けたい」
「杏」
「杏ちゃん……」
朔夜くんと結菜はまっすぐにあたしを見つめる。
「でも、あたしのお願いごとの力じゃ、みんなを本当の意味で幸せにすることはできない」
まるで胸にぽっかりと穴があいたような気分。
いろんな思いが浮かんできて、すぐには整理がつかない。
だけど。
「そんなことないぜ! 杏のお願いごとは無敵だからな!」
朔夜くんはそう言ってこぶしを握りしめる。
その言葉はふんわりと優しかった。
温かいな……。
考人に太鼓判押してもらったら、すごく安心する。
「それに、俺たちは杏の傍にいることが一番の幸せだしー」
ふええっ! それって、どういう意味!?
その瞬間、あたしの心臓は壊れそうなほど暴れ出したんだ。
「一番の幸せ……?」
ドキドキの気持ちが抑えられなくて、朔夜くんに顔を向ける。
すると、朔夜くんは真剣な目であたしの顔をのぞきこんできたんだ。
「……僕たちにとって、杏は特別な人ってこと」
「あ……あたしにとっても、考人と朔夜くんは特別な人たちだよ」
指をもじもじ。今のあたしの顔はきっと、めちゃくちゃ真っ赤だ。
「そうだよ、杏ちゃん。わたしたちは杏ちゃんの傍にいるから。これから先もきっと、奇跡は続いていくんだよ」
ちょこんと指を差し出す結菜。
「明日も明後日もその次の日も、天気になーれ!」
おおっ!
「天気になーれ」という言葉に、テンションが上がる。
何だかワクワクしてきたよ!
「あたしたちはこれからもずっと一緒だよ! だから、いつかみんなで夢を叶えようね!」
「うん、約束……!」
その指にあたしと朔夜くんも小指を絡ませる。
将来の夢。そして、これから先の未来。
いろんな心配事も、みんながいれば、きっと大丈夫!
みんなで指切りげんまん。
それは、あたしたちだけの大事なお願いごとだった。
「大切なお願いごとはもう一つ」
あたしはチラっと朔夜くんを見つめる。
特別な人たちへのお願いごとはもちろん。