屋上少女と弱虫少年

この気持ちの名前は?

放課後、今日も屋上でひとり。
昨日は春琉くん来なかったな、、、。
まぁ今はこれを望んでいるのだけど。
明日でこの生活も終わる。
明日春琉くんに会えるといいなぁ。
そして無理だと思うけど凪央とも1回でいいから話したい、。
そんなことを考えていると
足音が聞こえた。
春琉くんかな、?
そう思い咄嗟に物陰に隠れる。

ーガチャー

物陰から誰が来たかを見る。
っえ、?
そこには春琉くん、、、じゃなく
光さんがいた。
なんで光さんが、?
ってここに隠れてなくてもいいか。
そう思い光さんに少し近づいた。
なんでここに、、?
そう思っていたら。
光さんは私の方へ振り向き、口を開けた。
「優季さんいるんだろ?」
え、?
まさか見えてる、?
いやいやそんなわけが無い。
だって目が合っていない。
そんなことを思っていると
光さんは空を見て、話を続けた。
「俺は優季さんは見えないし俺からすると会ったことがないわけ。」
、、、、、はあ。
どういう話なのかがついていけなくなった。
光さんは無表情。
何を考えているか分からなすぎた。
まぁ、私は見えてるけど光さんは見えてないもんね。
頭の整理がついた時、何かを察してなのか、光さんは言葉を続けた。
「でもさ、俺の友達があんたのことで悩んでるなら会ったことなくても友達のためになんかしたいわけ。」
友達って春琉くんのことだよね、。
やっぱり私のことで悩んでるんだ、。
私は申し訳なくなった。
「まぁ、そんな話は置いといて。俺が話したいのはそれじゃない。」
やっぱり話についていけない。
話したいことは別にある、?
「どうゆう事、?」
思わず呟いていた。
光さんはその言葉が聞こえたように言葉を続けた。
「優季さんは春琉の気持ちを考えてるのか?」
、っえ?
思っていたのと違いすぎてびっくりしてた。
春琉くんの気持ち、?
わ、私に会いたくないとか、?
で、でも屋上には来てるし、!!
混乱していると
「春琉はずっと会いたがってる。優季さんは会っているかもだけど春琉からしたら会ってねぇんだよ。」
、、、、春琉くん、。
そう、思ってるの、?
やっぱり私がしていることは間違っているの、?
そんなことを考えていたら
「優季さんは気持ちはどうなわけ?春琉のことどう思ってるわけ??」
春琉くんのことをどう思ってるか、?
もちろん大切だよ、!
一緒に居ると楽しいし落ち着く。
これからも大切なのは変わらないし!
そう思っているのを分かったように光さんは言った。
「それって友達だから??それとも、好きだから?」
、、、、、え??
急な問いかけに驚いていた。
春琉くんを大切な気持ちは友達だから?
そんなことを言われた気がして。
いやもちろん春琉くんのことは好きだよ、?
でも、、、でも、!
この気持ちに名前を付けたら私、ダメな気がしてしまう。
私のこの気持ちで春琉くんを傷つけるかもしれない。それだけが怖くて。
そんなことを考えているのを分かったように
「余計な事は考えないで自分の気持ちに素直になった方がいいぞ。後悔するのは自分だからな。」
私の気持ちに名前を付けてもいいの、?
でも迷惑じゃないかな、?
私の気持ちで誰かが傷つくのは嫌だ、!
「春琉は優季さんの気持ちを迷惑と思わないと思うけど。それを1番知ってるのはあんたなんじゃない??」
!!!!
その言葉を聞いて私は自然と涙が出ていた。
そ、う、、だよね、!
春琉くんは迷惑って思わなさそうだな。
逆に受け止めてくれそう、!
この気持ちに名前を付けたらもう抜け出せない。それでも私は名前を付けようそう決心した。私は春琉くんが、、、好き、。
幽霊がなんで恋なんかしてるんだ。
そう言われても私は春琉くんが好き。その気持ちは変わらないな。
そう思っていた。
「まぁ、その気持ちを決めるのは」
光さんは私の方に振り向き
「優季さん、あんただけだ。」
!!!
今一瞬目が合った。
見えているかのように。
「じゃあ俺は帰るから。」
そう言い、屋上を出た。
ありがとう。
そう心の中で言う。
本当にありがとう。
< 19 / 34 >

この作品をシェア

pagetop