屋上少女と弱虫少年

懐かしの家

私は今、我が家に向かっていた。
意外とすぐに屋上から出れた。
前までは全然出れなかったか不思議だったけど
出たいって気持ちが強いと出れるのかな?
多分そうだろう。
そんなことを思いながら向かった。
、、、着いた。
約4年ぶりの自分の家。
この約4年間ずっと屋上にいたんだな。
ってそんなこと考えてる暇はない!!
屋上を出た時は23時30分くらいだったから、40分くらいかな、?
私の家は学校から近い方だった。
走れば確か10分くらいで着くはず、!
やばい。急がないと。
そう思いすぐに家に入る。
何も変わっていないな。
そんなことを思いながら凪央の部屋に向かう。
ね、寝てませんように、、、、!!
でも私が生きてる時はこの時間帯は全然起きてるはずだから大丈夫、。
そう思いながら凪央の部屋に入る。
凪央は勉強をしていた。
____良かった。起きている。
私が姿を見ただけじゃ凪央は見れないんだから。どうしよう、。そんなことを考えていた。
不意に凪央の携帯の画面が明るくなる。
____え、?
画面には昔撮った私と凪央の写真だった。
確か私が6年生くらいで凪央が5年生くらいかな、?
凪央が恥ずかしがってそれ以来撮れてなかったから多分一緒に撮ったの最後のやつかも、
もしかしてずっとこの写真をロック画面にしていたの、?
その途端、話したいという気持ちが強くなった。話したい、、、話したい!!
そんなことをずっと思っていた
!!!
自分の体がヒカリに包まれていた。
え、もう?!そう思っていたがずっとヒカリに包まれたままだった。
「なんで、?」
自然と呟いていた。
凪央は勉強をしていた手を止めた。
どうしたのかな、?そう思い、
聞こえているか分からないが声をかける
「凪央、?」
そう言うと凪央がすぐに私の方を見る。
!!!
____目が合った。
成功した、??
そんなことを考えていたら
「は、、、?優季、、、?」
凪央はびっくりした顔をした。
そうだよね。
亡くなった姉が見えるんだから。
「凪央。」
「本当に優季、、、なのか、?」
「そうだよ。ごめんね。急に居なくなったりして。」
そう伝えると凪央は泣きながら微笑み
「なんで勝手に居なくなるんだよ、!みんな心配してたんだぞ、!」
心配、、、掛けちゃってたよね、、、
「ごめんっ、ごめんね、!!!」
私も自然と涙が出ていた。
「ほんと、、、、優季は馬鹿だな、、、」
、、、言わなきゃ。
そう決意し、伝える。
私は頑張って笑顔を作り凪央に伝える
「本当に、ごめんね、。それとね、私今日で本当に居なくなるんだ。」
凪央はやっぱりか、、。とでも言うような顔をしていた。
「今会いに来たのは、最後に話したいって思ったから。話せるとは限らなかったけどさ。」
その時私は気づいた。ヒカリがどんどん消えていることを。
「凪央、私もう、凪央と喋れなくなっちゃう。」
「は?嫌だ。やっと話せたのにか?」
「うん。ごめんね。」
そう伝え、私は
「私はお空で凪央のことを見ているから。ずっと、ずっと大切な家族だよ。」
凪央はもう何も話さなくなってしまった。
そしてヒカリもなくなりそうだった。
あ、忘れそうだった。1番伝えたかったこと。
「凪央。」
私は凪央と目を合わせ伝える
「私はこれから屋上に向かう。」
あ、もうダメだ。
そう思ったらまたヒカリに包まれ、ヒカリが消える。
もう見えないかな?そう思ったら
「優季、?」
凪央は絶望したような顔をしていた。
ごめん、ごめんね。
そう思っていたら不意に凪央が私の方を見て微笑んだ。
「優季、。最後に会いに来てくれてありがとう。」
!!!
凪央、、、。
凪央が弟で良かったよ。
こちらこそありがとう。
そんなこと思いながら我が家を後にした____。
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