屋上少女と弱虫少年

優季さん 光

俺は飲み物を飲んで自分の部屋に帰る時何かを感じた。
前屋上に入った時と同じ冷たさがする。
、、、優季さんがいるのか、?
少しびっくりしてしまったが何か俺に言いに来たのか?そう思い自分の部屋まで行き入り、立ち止まる。
思ったことを言葉に出すことにした。
「優季さんいるんですか?」
、、、。
返事はない、、、か。
まあそうだよな。話したことないし。
そう思っていたとき
「よし!」
そんな女の子の声が聞こえた。
やっぱりいるのか。
そう思い声がした方をゆっくりと振り返る。
振り返ると俺の学校の制服を着た女の子が立っていた。
「えっと、あの、光さん。ありがとうございました。」
俯き、少し緊張したように言っていた。
やっぱり優季さんだよな。
ってありがとうって何がだ?
「何がですか?」
そう言うと優季さんは顔を上げ、俺と目を合わせて言う。
「光さんのおかげで自分の気持ちに向き合えたので!」
最初何が?と思ったが放課後のことかと理解した。
てか
「春琉が好きになった気持ち分かるかも。というか優季さんと春琉似てるわ」
「え?」
やべ、心の中で言ったつもりなのに言葉に出てたわ。
「いや、なんでもないですよ。」
そう言いながら俺は笑ってしまっていた。
思えば思うほど春琉に似てるな。
そう思ってしまったからだ。
まぁ、
「今俺が言ったことは多分春琉が自分から言いますよ。」
優季さんは不思議そうに俺のことを見ていた。
今は分からないかもだけど多分分かることになるだろうな。
「えっと、本当にありがとうございました!!」
もう帰ります。と言うように優季さんが言った。待てよ、他に目的ないのか?
ただ俺に会いに来るだけなんておかしい。
春琉に何が伝言か?
「春琉に何を言えばいいですか?」
優季さんはハッとしたような顔をして
「春琉くんにこれから屋上に向かうって言って貰ってもいいですか?」
やっぱりか。
「分かりました。」
春琉、愛されてんな。
「あの!光さん本当にありがとうございました!!そして春琉くんをよろしくお願いします!」
優季さんが言うことなのか?そう思いながら微笑み
「もちろんです。」
そう言うと優季さんは消えた。
初めて優季さんと話したな。
友達には隠しているが俺は生まれつき霊感がある方だったが感じたりするだけで見たことはなかった。でも今回は人が見えた。でもこれは優季さんの力な気がする後最初で最後だな。そんなことを思っていた。

ーピロリンー

、、やっぱり春琉と凪央先輩とのグループチャットだ。
凪央先輩の所にも行ってそうだなと思っていたからそこまでびっくりはしなかった。
『さっき優季が会いに来た。これから屋上に向かうって』
やっぱり同じこと言われてるな。そう思いながらメッセージを打つ。
『俺のとこにも来ました。凪央先輩と同じこと言われました。』
っと、、。
よし送れた。
既読はもう2ついていた。でも春琉からは返事がない。俺は察していた。凪央先輩も察していたのか
『春琉もう屋上向かったか?』
そうメッセージが来ていた。
『ぽいですよね』
そう送る。
『俺もこれから屋上に向かうが光くんも来るか?』
そう聞かれ普通に春琉が心配だったから行きます。そう連絡し屋上に行く準備をする。
春琉ちゃんと優季さんの元に行って気持ち伝えろよ。そう思いながら____。
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