屋上少女と弱虫少年
8月16日

言われてしまった事実

昼休憩中、春琉を待っていた。
少し不安になりながらも空を見上げて。

ーキィー

そう音がして緊張しながらも振り返った。
良かった、春琉くんの友達はいない。
今は春琉くんだけだ。
そう思い微笑みながら。
「待ってたよ。春琉くん。」
「うん。知ってる。」

ードキッー

びっくりしてしまった。
何故か、全部春琉くんに見透かされてる気がして。
不意にもドキドキしてしまったが、これはびっくりのドキドキだよね、?
なんのドキドキだか分からなかった。
そんなことを考えていたら
「優季、ご飯食べ終わったの?」
そう聞かれ
「あー、うん!もう食べたよ!!」
少し心が苦しくなりながらも答えた。
「優季食べるの早いなーいつも早歩きで来てるのに食べ終わってるし」
「、、、それって早く会いたいから、?」
「!!!」
あれ、?なんで春琉くん赤くなってるんだ??
、、、、って待って私声に出てた______!!!
え、待って心の中で呟いたはずなのに!!
そう思い焦って
「あ、あはは!!じょ、冗談冗談!!そんなわけないもんね!、あはは!!」
そう少しカタコトになりながらもわざとらしく言葉を発していた。
そんな時
「優季」
そうはるくんに言われ春琉くんの方を見ると、少し真剣な顔をしながら微笑んでいるはるくんがいた。
何故か少しキュンとしながらも春琉くんの目を見つめていると
「さっきのあながち間違ってないよ。」
、、、、、、えぇぇぇぇぇえ!!!
待って待って絶対今私顔真っ赤だよ!!どうしよう!!
そう思っていたら春琉くんがふふっと笑いながら
「優季、顔真っ赤だけど?」
そう言われ
からかわれてる、!
そう思いながら
「み、見ないで、、、」
そう言うと春琉くんは笑いながらごめんごめんと謝った。
不意に真剣な顔をしながら私を見つめ
「でも、すぐ会いたいって思ってた」
「、、、え、?」
「だって僕______」
その時。

ーキィー

そんな音がして
え、と思いながら振り向くと
「光!!!」
春琉くんが言った。
この人が春琉くんの友達か、、、、、
って待って。そう思っていた。
「春琉、先生に呼ばれてたぞ」
「え、まじ?」
「うん。でもすぐじゃなくていいらしい」
「そっか、、、、あ!!じゃあ優季のこと紹介するよ!!」
「、、、、は?」
そう言い春琉くんが私の方に振り返った。
そんな春琉くんを見て光くんは意味がわからないと思うように春琉くんを見ていた。
「優季、紹介するよ。この人がこう。友達、、、って優季?」
春琉くんが喋っている間多分どんどん顔が青くなっていたのだろう。
心配そうに私の顔を覗き込む。私は少しドキドキしながらも焦っていた。
何でかって?それは______
「お、おい。春琉誰のこと言ってんだ?」
少し私は俯いた。
「え、何ってここにいるじゃん優季が」
うん、ここにいるでもね。
「俺何も見えないぞ?」
「えっ、?だってここにいるよ、?」
春琉くんは私の顔を見た。
春琉くんの友達___、光さんが焦るように言った。
「待ってそいつもしかして______幽霊か?」
そう。私は幽霊なのだ。
そりゃあ見れないよね。春琉くんが見えるのも不思議だった。
ってそんなこと思ってる場合じゃない。
そう思っていると
「、、、、嘘、、、だよね、?」
「、、、、」
私が何も答えられずにいると
「、、、、ねぇ!!!嘘って言ってよ!!!優季は生きてる!!そうだろ?!」
「、、、、、、ごめん。」
そう言いながら立ち上がると我に返ったように春琉くんが
「待って、、、行かないで」
そう言われ手首を掴まれそうになる
やばい!

ーバシッー

そう思った時には体が勝手に動いていた。
「っえ、、、?優季、、、?」
、、、え?今私春琉くんを叩いて_____
びっくりして、いても経っても居られなくて屋上を出ようとする。
「!!待って優季!!」
春琉くんが引き留めようとする声が聞こえたが私は

ーバンー

勢いよく開け屋上を出た。
よ、良かったまた出れた。
って立ち止まってる場合じゃない。
逃げなきゃ______そう思い屋上を後にした。
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