空模様に左右される君とされない私

 けれど、そんなとき私はこう思った。


 今日は疲れが溜まってるのかな? まあ、そんな日もあるよね。人気者だからって、四六時中笑顔でいるなんて無理だよね、と。


 私自身も慣れない中学生活に疲れを感じるようになっていたから、ソウスケだって同じなんだと想像したのだ。


 いよいよ6月になり本格的に梅雨入りした。


 席替えがおこなわれ、私はソウスケの隣の席になった。


 すると、私はもっと多くに気がつくようになった。


 そこで私は答え合わせをすることにした。


「東堂くんって、今日みたいな雨の日だけ元気がなくない?」


 この頃はまだ『ソウスケ』呼びをする前だった。


「あー、バレた? 俺、雨のときは自律神経ってのが乱れる体質らしくてさ。頭痛くなるし、ひどいと目眩もするんだよね」

「それって、低気圧がダメってこと?」

「そうそう」
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