離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜
今回の旅行はクリスと再会できてミアとの新しい出会いもあった。智秋さんとこれからも沢山の思い出を――と思っていた矢先、ブルリと体が震える感覚とともに、大きなくしゃみが出てしまった。
途端、横から鋭い視線を感じた。
背中がひやりとする私。
……まずい。
「……桜さん、もしかして――」
ギクリ。
すかさず智秋さんが隣にやってきて、私の服の襟元に触れられる。
「やっぱり……」とちょっと嗜めるような目をされる。
――バレてしまった。
レインコートを着ていたものの、欧米人よりも小さな日本人女性……よりもさらに小さな私には、とてもじゃないがサイズ感が合わなかった。
緩い首元から入った水流のせいで着ていたトップスや下着はだいぶ濡れてしまっていた。
レノックスおじさんが借してくれたタオルで髪や肌の湿り気は取れたものの、未だ服や下着は湿り気を帯びていた。
智秋さんにディナーの前に「服は濡れませんでしたか?」と心配をされた。だが私は「もう乾きましたよ!」と堂々と嘘をついてしまっていた。だって、帰れる状況でなかったし。
途端、横から鋭い視線を感じた。
背中がひやりとする私。
……まずい。
「……桜さん、もしかして――」
ギクリ。
すかさず智秋さんが隣にやってきて、私の服の襟元に触れられる。
「やっぱり……」とちょっと嗜めるような目をされる。
――バレてしまった。
レインコートを着ていたものの、欧米人よりも小さな日本人女性……よりもさらに小さな私には、とてもじゃないがサイズ感が合わなかった。
緩い首元から入った水流のせいで着ていたトップスや下着はだいぶ濡れてしまっていた。
レノックスおじさんが借してくれたタオルで髪や肌の湿り気は取れたものの、未だ服や下着は湿り気を帯びていた。
智秋さんにディナーの前に「服は濡れませんでしたか?」と心配をされた。だが私は「もう乾きましたよ!」と堂々と嘘をついてしまっていた。だって、帰れる状況でなかったし。