離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜
「だめ?」

 そして、そんな掠れた声で強請られて、敵うわけがない。 
 こっくり頷くと、呼吸ができないほど、甘美で情熱的なハネムーン最後の夜が訪れる。


 ――昼も夜も何枚も上手な千秋さんには、これから先もずっとずっと、敵うことはないだろう。
 でも……そんなところも愛しいからこそ、全て委ね、全身全霊で〝好き〟を返したいと思うんだ。

 
「っ、ぁ……千秋さん……だい、すき……」

 柔らかなシャワーの中。肌をぶつける淫靡な音がバスルームに響く。
 もう頭がぼんやりして、何度極められたのかも、時間が経過したのかもわからない。
 そんななか、千秋さんは男の眼で私を見つめながら、一心不乱に膝の上の私を突き上げていた。

「……そろそろ〝好き〟から昇格したいものですね――」
「ぁあ……!」
「〝愛してる〟に――」

 揺れが加速し、慌てて彼の首に腕を巻きつける。
 
 そんなの決まってるよ。
 あなただけを誰よりも愛している――
 この気持ちは、この先ずっとずっと変わらない確かなモノ。
 そう告げて破顔する千秋さんを抱きしめながら、今度はシーツの上で素肌を絡ませた。
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