離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜
そして、当の智秋さんはと言うと――
妊娠してからこんな感じで、前にも増して甲斐甲斐しく私を気遣ってくれている。
私より先回りして状況を察知しようとし、たまに今みたいに気配なく背後に現れるから、びっくりして卒倒しそうになるときもある。
……まぁ、一言でいうなら過保護だ。
少々やりすぎなのでは?
と思わないでもないが、智秋さんがこうして気にかけてくれるのは、素直にとても嬉しい。
そんなわけで、私たちは子供の成長を誰よりも楽しみにし、順調に家族としての愛も育んでいた。
「そういえば、今日の本社の休憩室で、永斗社長にお会いしましたよ」
就寝前のひととき。読書する智秋さんの隣で思い出したように口にすると、智秋さんがピクリと反応した。