離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜
ちなみに永斗社長は一児のパパだ。
名前は斗真くんで、この前一歳半になったと教えてくれた。
奥様に似てとても可愛らしいようで、画像を見せながらデレデレと頬を緩める様子は、「千秋さんも、生まれたらこんなふうになるのかなぁ?」なんて思ってしまった。
想像はできないけれど……。
大きく成長したお腹を撫でながら、あったことを報告していると、私を見つめていた目がひと際柔らかくなり、一緒にお腹を撫でてくれる。
「そうですか」
きっと嬉しいのだろう。声色がとっても柔らかくなった。
日頃から千秋さんを見ていれば、永斗社長がとても大切な幼馴染であり友人であることが伝わってくる。
基本的に千秋さんは、親しい人には素直じゃなかったり、不器用だったりするときがある。
きっと、好きだからこその、気恥ずかしさが拭えないのだろう。
一緒にいるようになった今なら、きちんと理解できる。
ちなみに私たちは、子供の性別を聞いていない。
この前お医者さんから「知りたいか?」と尋ねられたが、千秋さんは産まれるまで楽しみにしたいと言うので、私たちは生まれるまで楽しみにすることにしたのだ。