離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜after storyハネムーン編〜


「あと、ちょっとだけロマンチックなことも言っていましたよ」

「ロマンチック?」
「はい!」

 思い出して付け加えるとと、なにを予感したのか千秋さんの眉間に一気に皺が寄せられた。

「女の子なら、『将来うちの斗真のお嫁さんになるかもしれないよね~』って言ってくださっ――ひぃぃっ!!?」

 千秋さんがものすごく邪悪で暗黒なドス黒いオーラを漂わせていて、つい、大きく悲鳴をあげてしまった。

 ……よかれと思ったんだけど、なに?
 まずかったの……?

「永斗さんの、娘になる……?」

 なんだか小さな声でぶつぶつ言っている。

「まだ生まれてもないのに……なぜそんな想像しなければならないんだ」
「ち、千秋さん……?」

 とりあえず……私は地雷を踏んでしまったのかもしれない。

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