俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
そうして車に乗り込み、エンジンをかける。
横からのフォルムもバッチリだ。

「なぁ。見過ぎ」

「え? ああ。いや、横のフォルム完璧だなと思って」

「髪型かよ」

フッと笑うと発進させた。

左で運転している大地をまた見る。
ハンドルを持つ手が目に入った。
あの手と繋いでたのか。
そして自分の手を見つめにぎにぎっとした。

「なにしてんだ?」

「え? いや…」

なんか今手繋ぎたい…って思った。たぶん。

なんで?

言えないこんな事。
大地もおかしいけど、私もおかしくなっちゃったかな?

まさか…
いやいや。ないない。

まず、私の家での姿を見られているんだし、どうこうなるわけがない。
こんな干物女、誰も相手にする訳がない。
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