俺様な彼は愛しい彼女を甘やかしたい
お互い無駄ない動きでどんどん進んでいく。
トップスタイリスト同士だしな。
美空はやっぱり素晴らしい技術の持ち主だ。
俺も負けていられないなと自分に喝を入れた。

そして俺が仕上げていくほど、どんどんかわいくなる美空。
メイクまでした美空はより一層美人が引きたち、ここまで仕上げたのが俺の手によっての事なのだという事にとんでもない高揚感を覚えた。
もういっそのこと抱いてしまいたいとさえ思った。

本気で言った綺麗という言葉もあっさりとかわされる俺。

思ったより手強い。

そしてせっかくだからとそのままショッピングに向かえば、またジロジロと見られる。

誤魔化したが、みんなお前を羨望の眼差しで見ていた。
というか、たぶん俺たちセットで。

別に自意識過剰ではないが、たぶん俺たちは並ぶと相当目立つ。

普段から一人でも目立つんだから、隣りに美空のような美人がいれば尚更だ。

頼むから、変な男にだけは捕まらないで欲しい。
いや、その前に俺が捕まえる。
美空は誰にも渡さない。

すっかり独占欲が現れている。
理由をつけて手を繋いだり。

もっと近づきたい。
触れ合いたい。
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